委員会活動

PHR協会では、PHRについての議論を深め、安心で効果的なPHRを普及するため、活動しています。

PHR技術委員会

PHR技術委員会は、PHR導入に必要なコンピュータ技術:各ベンダー企業間のレントゲン画像、心電図、超音波等の相互運用性と、情報セキュリティと個人情報保護マネジメントシステムの検討を目的に設置された。2020年より、同委員会はPHR連携委員会とともにPHR協会の委員会の両輪として積極的な活動を続けている。

技術委員会の2023年度活動計画

  • PHR協会は、PHR(個⼈⽣涯健康記録)の普及を⽬指して2012年に設⽴され10年以上にわたって活動してきました。
  • 当初は,産業保健における健診記録が重要なPHR化のテーマでしたが,就労世代だけでなく⼩児から⽼齢にいたる⽂字通り⽣涯にわたる健康記録のPHR化へと範囲を拡⼤してきました。
  • 近年では、マイナカードの普及とマイナポータルを介してのレセプト情報・特定健診結果の閲覧が可能となり,2023年からは電⼦処⽅箋が導⼊され、薬歴情報が患者,医療機関そして薬局との間でリアルタイムに連携・共有できるようになりました。
  • わが国の医療では,かかりつけ医,かかりつけ薬局の必要性が昭和時代から叫ばれてきましたが,電⼦処⽅箋やマイナポータルを介して,患者と医療機関,薬局が医療情報を共有できる技術的基盤が整いつつあります。
  • 当委員会は、今年初からの電⼦処⽅箋の稼働を契機に、「かかりつけ医・かかりつけ薬剤師」を「PHRを活⽤して国⺠・患者の⽣涯にわたる健康管理を担当する医療者」と定義し,⽣涯の様々な段階(周産期→⼩児期→就労期→⽼年期)(図1)に適したPHRの普及啓発へとその⽅向性を発展進化させる検討を進めてきました。
  • 国の⽰す医療DX⼯程表によれば,医療機関と薬局への電⼦処⽅箋の普及を当⾯の⽬標としつつ,2024年度以降は,可能な医療機関から電⼦カルテ(EHR)のマイナポータル上での提供も促進していくとされています。当委員会は,かかる医療DXの環境変化を、国⺠・患者中⼼のPHR普及の好機ととらえ,電⼦処⽅箋対応医療機関と薬局の普及を⽀援するとともに,慢性疾患を有する患者が,マイナポータル等より⾃⾝の医療情報を⼊⼿し⽣涯にわたって検査結果や治療内容を活⽤することの⽀援を主な活動⽬標として⾏きます。WHOでは、本⼈⾃⾝のケアについて本⼈の積極的関与を促進し⽀援するとしています。当委員会は、この国際標準を⽤いて、本⼈の健康管理に本⼈⾃らが関与した度合いを要素項⽬ごとに数値的に表現して分析・評価する⼿法により検討を進めて⾏きます。(「健康管理のキーワードの意味と評価値」表参照)
PHR活用によるかかりつけ医・かかりつけ薬剤師の役割の図

健康管理のキーワードの意味と評価値

「本⼈関与度」のレベル
⇒ 本⼈の健康管理に本⼈⾃らが関与した度合いを下記項⽬ごとに数値的に表現

A 患者中⼼処理システム
Design and development of patient-centered processes and systems
患者中⼼処理システムの設計・開発
B ⾃⼰医療記録開⽰
Patientsʼ access to their own electronic health records (EHRs)
患者本⼈の医療記録へのアクセス度
・自分自身が見ることができる、
・薬剤師が患者に説明しつつ、その効果等を見せることができる​
C 政策立案
Patient Engagement in  policy development
産業保健の場合は「事業所の⽅針」、国・⾃治体の健康管理では
政策⽬的に従って⾃らの健康管理・疾病管理に適⽤した度合い
事業者が個⼈情報保護ポリシー策定(産業保健職と専⾨コンサルタントが⽀援)
D 情報収集
Collection of information about patient experiences and care outcomes
健診結果情報・健診事後措置情報・(治療した)医療情報・正常値
E 教育・訓練
Healthcare education and training​
健康教育・健康知識・運動量 の実践
事業者の倫理指針の策定と産業保健専⾨職(医師・保健師)による労働者本⼈への教育
F 健康の維持増進への認識強化
Educating and empowering people to recognize their health needs and seek healthcare in a timely manner
適切な教育受講、参考資料、ネット情報等の収集と、その実践の必要性への認識

上表の各項⽬の算定には、マネジメントシステムにおけるリスクマネジメントと有効性の評価を援⽤する

技術委員会活動内容 >

PHR連携委員会

2020年に設立、PHRの普及および地域医療・健康づくり、さらに、産業保健活動(治療と仕事の両立支援、長時間労働者に対する医師の面接指導等)におけるPHRの活用に関する活動を開始した。

連携委員会活動内容 >

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